本を速く読むためのたったひとつのコツ

先日、ピケティの書評を書いたりしていましたが、多くの人の反応は「あの本全部読んだの?すげー」というものでした。
本の内容より、あれだけ分厚い本を読破したことの方に興味を持ってもらえたということです。
ピケティより、僕に興味を持ってもらえたという意味ではうれしいですね。
なので、今日は、僕がどんなふうに本を読んでいるかを紹介します。

最近はさすがにちょっと少なくなりましたが、僕は数年前まで年間500冊ほど本を読んでいました。
500冊というと、週に10冊ですね。
もっとたくさん読んでいる人もいっぱいいるでしょうが、一般サラリーマンとしてはそこそこ読んでいる方でしょうか。

読書に充てる時間は、平日の朝、夜と移動時間、それと休日まとまった時間がとれれば、という感じです。
基本は紙の書籍を購入し、気になる部分があったページの端を折りながら読んでいきます。
最後に赤ペンを持って、もう一度折ったページのところを開いていって、気になっていた部分に一気に赤線を引いていきます。

赤線がものすごく多かった本は、電子書籍でも購入し、Kindleに入れて常時携帯しています。
とにかく、量をこなしたいわけですから、大切なのはスピードです。

reading

とはいえ、僕も昔は本を読むのが遅くて、すごく苦手でした。
フォトリーディングとか、世にあるいろんな速読術も試してみましたが、どうもうまくいきませんでした。
でも、そんな試行錯誤の中で、あるとき本を速く読むためのひとつのコツに気づきました。

それは「アウトプットの場を先に決める」というものです。
本を読むということは、インプットの作業です。
でもインプットというのは、それ自体は目的になりません。
何らかのアウトプットという目的があって、その手段としてのインプットであるはずです。

であれば、最終アウトプットの形によって、インプットの方法自体が変わってきます。
つまり、何のために読むかによって、読み方自体が変わってくるということです。

僕の場合、アウトプットの場は以下のようなものです。

・仕事の企画、アイデア、事例
・コラムなんかの原稿への引用や参考
・ブログでの紹介
・講演やセミナーへの引用や参考
・人との会話や対談

こういったアウトプットの場をいくつか持っておいて、その手段としての本を選んで読むわけです。
こうすると、アウトプットをイメージしながらそのための必要箇所を探しながら読み進めることになります。
結果的に一語一句すべて読む必要がなくなり、スピードが上がるということです。

逆に言えば、読んだもの全部がアウトプットにつながる、無駄のないインプットになります。
読んだものをきちんと自分の血肉にするという意味で、本を読むスキルというのは「錬金術」みたいなものなのです。

これは何も本だけの話ではありませんね。
ブログやメルマガを読んだり、映画やアートを見たり、セミナーやカルチャースクールに参加することもそうです。

アウトプットの目的や目標がないのにインプットを続けても、それは時間を浪費して遊んでいるだけになってしまいます。
使う目的のないお金を貯蓄し続けているようなもんです。

子供の頃は、学校の勉強が退屈でつまらないと思ってましたよね。
それは、将来どんなアウトプットつながるか分からずに、ひたすらインプットの授業を受けていたからです。

企業の活動でもそんなところがありますよね。
その昔は「工場」のように製品をアウトプットする場しかなかったのに、そのうちに「研究所」とか「シンクタンク」とかインプットの場がでてきました。
それがうまく回っている時はいいのですが、いつしかインプットが目的になってしまって、巨額の研究費を投じていながら全く新製品に結びつかないという事態が起きたりします。
そうなってしまうと、意味ないですよね。

これは確か、ちきりんさんのブログか本かだったと思いますが、「インプットだけならアウトプットだけの方が圧倒的にまし。インプットだけの人はいてもいなくても世の中は変わらない」という言葉がありました。
厳しいですが、一理ありますね。

ただそこまで言うなら、ちょっと反論もあります。
たとえば、「アプトプットの選択肢を広げるために、手当たり次第インプットが必要な場合もある」ということ。
僕の場合、そんなときはあえて普段自分とは関係ない世界の本を、ゆっくり時間をかけて読んだりしています。

どうでしょう、ちょっとは参考になりましたでしょうか。
今日はこのへんで(^^