現地速報:カンヌライオンズ2015 その2

カンヌでは、各エージェンシーごとにだいたい集うお店が決まっています。
昨晩は博報堂さんが集うお店で、みなさんと語り合いました。
言い訳になりますが、毎晩の授賞式の後はその意義を語り合うという名目のもと、深ーい酒盛りがあり、完全な速報になりません・・・お詫び申し上げます。

さて、昨晩の授賞式は、アウトドア、クリエイティブ・エフェクティブネス、 PR、新設のグラス(男女差別や偏見問題)、メディアの5部門でした。

まずはアウトドア部門。グランプリは、米国アップルの「World Gallery」、東京でもよく見かけた「iPhone6で撮影しました」というやつです。
一般ユーザーがSNSに投稿したものをあちこちのアウトドア媒体に掲載するものですが、これだけ世界展開しているというのは僕も知りませんでした。
シンプルなアイデアですが、その規模を考えると評価は納得です。

次は、クリエイティブ・エフェクティブネス部門。
この賞はちょっと地味ですが、昨年の受賞作からその効果を評価するもの。
グランプリは、ボルボトラック(スウェーデン)の「Live Test Series」、あのジャン=クロード・ヴァンダムが足開くので有名なシリーズですね。
しかし、結果論かもですが、ボルボのグランプリが続いてますね。
最近、自動車メーカーの中ではブランド力が際立っているように感じます。

次はPR部門。グランプリはついにでました、P&Gの生理用品Alwaysの施策「#LikeAGirl」です。
これ、事前の期待がすごく高かったので、グランプリ発表のときには拍手喝采でした。
女性自身が初潮を境に、女性というものに偏見をもってしまう様を浮き彫りにしたもの。
女性にとって、もとは活発な女の子だったことを思い出し、勇気づけられるものでしょう。

2年前のFBI捜査官の似顔絵施策「Real Beauty Sketches」の手法に近いですよね。
あれも、女性を勇気づけるものでした。

そして新設のグラス部門。
これは男女差別や偏見にどこまでクリエイティブが立ち向かえるかのチャレンジですね。
発表前、審査委員長のシンディ・ギャロップさんが部門創設の意義に熱弁を振るっていました。

事前には「#LikeAGirl」のグランプリが予想されていましたが、受賞したのは、P&Gインドのこれまた生理用品、Whisperの施策「Touch the pickle」でした。
インドにいまだに残る「生理中の女性がピクルスの漬け物壷にさわるとピクルスが腐る」というとんでもない迷信を払拭するためのスローガンです。

グラス部門はこの他、「#LikeAGirl」を含めた8つほどの施策(正確な数忘れました・・)にグラスライオンが与えられました。
しかし、確かに課題は重要なものを扱っているのですが、どうもそのアイデアに切れ味がないような、既視感があるような。。。
まあ、新設時は課題を課題として取り上げることに意味があるということで、こんなものなのでしょうか?

そしてメディア部門のグランプリは、Vodafoneトルコが実施した「Red Light Application」。
DV被害の女性が、危険を感じたときに友人に緊急連絡を発信できるアプリです。
なぜメディアグランプリかというと、このアプリの存在を男性に知られないように、女性だけが見るメディアを選りすぐって告知していったからです。
たとえば、女性トイレや、女性用下着や脱毛テープなどなど。

この部門の審査員をされた博報堂の安藤さんに話を聞くと、これはResultに絶大な評価があったとのことでした。
つまり、そういったメディアを選択した結果、実際にアプリのダウンロードで成果を出したから、と。
しかし、これだけ徹底的に王道メディアを避けた施策がグランプリって、考えさせられますねえ。

こちらはオマケ。
メディア部門のゴールドだったアイスバケツ・チャレンジの受賞で、きっかけを作ったご本人家族が登場。
会場は、スタンディングオベーションとなりました。

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カンヌはまだまだ続きます。
今日はこのへんで(^^